
ナップスタージャパンが、5月31日を持ってサービスを終了することになりました。
ナップスターと言うと、2000年代初頭に音楽のP2P共有を巡って、著作権団体や某スラッシュメタルの大御所バンドと法廷バトルを繰り広げたあと、Roxioに買収され、ごく普通の音楽共有サービスとして再出発した歴史的ブランドです。
日本法人はNTTドコモ傘下のタワーレコードとの合弁子会社として、NapsterブランドでPC、Docomo・auケータイ向けの音楽配信サービスを展開していました。
携帯電話向けの各種サービスは4月30日まで、PC向けの定額聞き放題サービスは5月31日までで終了とのこと。
これまでに買った音楽は、配信形態によって聞ける・聞けないが分かれるようです。
このあたりはナップスタージャパン及びタワーレコードのカスタマーサービス窓口で確認した方が確実でしょうね。
サービス終了の理由ですが、本家Napsterで進められているDRMフリー化に伴い、日本での楽曲使用許諾と運用に対しての大規模な支出が必要うんぬん…乱暴に要約すると、日本の音楽関連の著作権制度にまともにつきあうと、割に合わないので商売を畳みますということのようです。
DRMフリー化についてはiTunes StoreやAmazonが先行して、アメリカでは2007年ごろから進行して来て、当たり前になりつつあります。
このあたりのお話はASCII.jpの『DRMフリー化は必然──津田氏が語る「iTunes Plus」』に詳しいので、興味のある方はどうぞ。
蛇足ですが。
佐々木俊尚氏の『2011年新聞・テレビ消滅』(文春新書)に、アメリカでのWeb関連の構造変化は3年のタイムラグで日本でも起こるという内容のくだりがありますが、新聞・テレビに限らず、音楽でもきっちり3年で影響が出始めてるんだなぁと感心した次第です。
先月のソフトバンクの孫正義氏によるUstream出資発表以降、UstreamでのDJプレイ・ラジオ風トーク中継での楽曲使用に関わる著作権のクリア方法が話し合われているのをちらほら見ます。
現行の著作権法では、ネット上のコンテンツ配信は使用権だけではなく公衆放送権・送信可能化権などの権利と関わっています。
法律の原文を読んでいますと、インターネット以前の公衆放送・情報発信を行うのはテレビ・ラジオなどのメディアのみという大枠のまま、そこに成り行き上必要になった項目を付け加えて増築してきたことが良く分かります。
一個人でも、簡単な手続きできちんと使用許諾を得るなどして、権利周りをすっきりクリアにして中継ができるような仕組み作りが必要な段階まで、いよいよ来たんだなぁと思うと、音楽は聞く専門のおいらもどきどきです。


