『iPhoneとツイッターで会社は儲かる』を読みました

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また本かよと言われそうですが、せっかく読み終わったので…。


『iPhoneとツイッターで会社は儲かる』
山本敏行 著:マイコミ新書

まず、この本が読者として想定しているのは、こんな人であろうかと思います。

  1. Twitterを聞いた事があるけど、やってない or 始めたばかり の人
  2. iPhoneを聞いた事があるけど、持ってない or 買ったばかり の人
  3. いろんなWebサービスを、あまり使っていない人

つまり、普通の人です。

逆に、TwitterとiPhoneのヘビーユーザーだと、自分が現にやってることを改めて説明してもらう内容ですので、面白く読めるかどうかは人それぞれかと思います。

おいらは自分が既に知ってることを改めて読むのが物凄く苦手なので、この本を読むのはとても大変でした…。

Twitterでそれをぼやいたところ、飛ばして読んでもいいのでは?という至極もっともなアドバイスをいただきましたので、最初の30ページほど、あと途中の何ヶ所かはざくざく飛ばしておいて、一度最後まで読んでからもう一度戻るということをやりました。

おおまかな本の内容はこんな感じ。

  1. Twitterとはなんぞや、それをとりまく状況はどうか、という話
  2. 著者の会社でTwitterをみんなで使ってみた結果のまとめ
  3. Twitterのメリットとデメリット
  4. Twitter + iPhoneの効能
  5. iPhone + Google Appsの効能
  6. クラウド系サービス導入のおすすめ
  7. 付録:Google日本の方との対談

アマゾンのレビューにもあるように、後半のクラウド云々については水増し感が否めません。

内容の流れとして、Twitterで良いコミュニケーションの流れ→iPhoneに代表されるスマートフォンがTwitterを使うのに最適なガジェット→スマートフォンならWeb上のサービスと連携するのも便利、というのはよく分かるのですが、結果的に本全体のタイトルからイメージされる内容からズレているので、TwitterとiPhoneについての掘り下げが浅いように見えてしまっています。

「Webサービス(クラウド)とスマートフォンで新時代のビジネスコミュニケーション」という方向からのタイトル付けの方が、すっきりまとまったのではないかなと思いました。
旬のワードが入るかどうかで言うと、ちょっと難しいかもしれませんが。

タイトルについてもう一つ言うのであれば、 @cheebow さんの本書のレビューを本書と同時期に読んでいたんですが、新書ならではのインパクト勝負「儲かる」は言葉選びとしてどうかなという懸念に賛成です。

昭和の時代ほど社内レクリエーションが活発でなくなった現代において、社内で澱みがちな上下と横のコミュニケーションの風通しをよくし、会社全体の方向性を揃えること。
また、社外に対しては、社員ひとりひとりの個人ブランディングを通して、親近感を感じてもらえること。
それらが相乗効果を起こして会社と仕事が活気づく、結果儲かる、ということは中を読めば分かるのですが、短絡的にすぐに儲かる情報が書いてあると思った人はがっかりするでしょう。

後ろ向きなことばかり書いても気が滅入りますので、気を取り直して。

Twitterとスマートフォンを使って、仕事の現場で何が起こせるのか、具体的に示唆したのがこの本です。ただ単にアカウント取っただけでは何も起きないのが、Twitterのクセのあるところですよね。

テレビや雑誌でTwitterイイですよ!イイですよ!と連呼されてるけど、実際にやってみたらさっぱり分からない、役立つ情報ツールって嘘なんじゃね?っていう方が読んで、実際にやってみる目標として、すごく良いイメージが提示されています。

また、実在の企業全体での導入、しかも巻末に社員さんの生の声が収録されていますので、同じようなことを自分の組織でもやりたいなぁと思っているけど、「上の人」を説得するまとまった材料が欲しい人の武器になる構成になっています。

ですので、今の組織のコミュニケーション体制をリフォームしたいと目論んでいる方にはおすすめの一冊と言って良いかと。

そうではなくて、会社や製品・商品のPRの魔法が欲しい、という方はちょっと物足りない内容だと思います。
そもそもTwitterでPR大作戦は、結果論的に爆発的に上手く行くことはあっても、ほとんどは地道な活動の積み重ねから、ブランドイメージをじわじわと訴求・向上させていくのが一般的でしょう。

bot並の投稿数と天然ぶりが驚異的なNHK広報部や、カトキチなうでおなじみのテーブルマークは、とにかくじわじわと中の人のキャラクターが浸透している好例ですよね。
突如大旋風を巻き起こしたUCCは、災い転じて福と為す、福に転じたから良かったものの、そのままフェードアウトしてもおかしくなかった事例ですので、例外に近いと思います。

おいら自身は2007年春から個人のアカウント @miki7500 でやっておりますが、未だ企業のアカウントとして活動したことはありません。このブログのアカウント( @otomegadget )は更新情報吐き出し用と割り切っておりますので、今のところこの個人アカウントが唯一の肉声アカウントとなっています。

近々自社のサイトをWordpress化するのを気に、自社のアカウントを併用しようと思っていますが、企業アカウントでどういう風に活動したらいいかは未知の領域です。それを知りたくてこの本を読むことにしたのですが、おぼろげに見えたかなぁという気がします。